バスケの写真って一眼カメラで撮った方が良いの?
何度かバスケ観戦を重ねると、選手の動きの速さに慣れ、ゲームの流れが大きく変わる潮目を感じられるようになってきます。もう、中級者と言っても良いかも?
選手の顔と名前が一致するようになり、徐々に目に付くようになるのが、一眼カメラをガッチリ構えたツワモノっぽいお客。きっとあなたに生まれる疑問、「バスケの写真って一眼カメラで撮った方が良いの?」
先に結論
バスケは本格的なカメラ、ミラーレス一眼カメラで撮った方が良いものが残せます。扱いに慣れると、失敗が少ないです。
僕は20年近く、サッカー、野球、バスケとスポーツを変えながら趣味のスポーツ撮影をしています。
初めは、小さなコンパクトカメラから始めました。デジタルの一眼レフカメラとセットになって売られているキットレンズを使ったときまで、思ったような写真が撮れませんでした。さすがに10万円以上するものを買っても、こんな写真しか撮れないのかとイヤになりました。
しかし、ミラーレス一眼カメラに変えてから、ブレた写真が本当に減りました。

座席によって、撮れる写真の違いがあるけどね!
特にバスケは選手との距離が近いので、撮っていて楽しいです。もっと良い写真が撮りたいと、前の方の高い席のチケットを買ってしまいます。
バスケを撮るなら、どんなカメラが良いですか? とよく聞かれます。僕がいつも、初心者向けにおすすめするのは、このカメラとレンズの組み合わせ。少し価格が高いけど、満足な写真を撮ることができます。
カメラ
レンズ
カメラとレンズを別に買うのが、レンズを交換できるカメラらしいですね。
メーカーがカメラの初心者向けにレンズとセットで売っているキットレンズのセットもありますが、バスケ撮影には向かないので避けた方が良いです。というのも、キットレンズは、最低限の性能なのでバスケ撮影向きでは無いことが多いのです。
良い写真が撮れないと、すぐに挫折します。それこそ、お金の損。初めから、バスケ撮影に向いたレンズを、カメラ本体と別に買う方が良いです。

カメラ、同じキヤノンでも、もっと価格の安いR50やR100もあるけど?

どちらかというと、R50やR100はオート撮影でスナップ写真に使ってほしい機種なんだ
バスケ撮影だと、最低でもR10の性能はほしいよ!
なぜ、ミラーレス一眼カメラがおすすめなの?
大前提、写真で大事なのは、次の2点
- 光
- 撮りたいものとの距離
その次に室内スポーツを撮るのであれば必要なのは、次の3点。
- オートフォーカス性能
- レンズを交換できる
- 連写性能の高さ
この3点が揃っているのが、ミラーレス一眼カメラです。室内スポーツを撮影するときに必要な3点を、順に解説しますね。
1.カメラのオートフォーカス性能
ミラーレス一眼カメラのオートフォーカス性能は、最近のモデルになるほど進化しています。AI技術を活かした、被写体検出や追随機能は、人間のできる範囲を超えています。撮りたい人や動物の瞳を目印に捉え、被写体が動いても追いかけてAFを合わせてくれる瞳AF、動物AFが搭載されたカメラも増えてきました。

瞳AFって言ってね、人の目を捉えて追いかけてくれるの! 人を間違えないの、すごいよ!
2.レンズを交換できる
撮りたい場面に合わせて、レンズを交換することによって、撮れる画像の幅が広がります。ただ、優れたレンズほど高価になります。30万円以上するレンズも珍しくありません。
全方向で優れたレンズはありません。撮影する環境、どんなものを撮るかによって必要な要素を判断、重視したいポイントの順序をはっきりさせてからレンズを選びます。
バスケ撮影でキーになるのは、この2点。
- F値の低いレンズ→暗いところでも、少ない光を活かして撮れるレンズ
- 望遠が利くレンズ
この2点が優れているレンズは高価です。しかし、欠点があります。重量が重く、加えてレンズの全長が長いといった点です。
会場によっては係員から、前のお客の頭にぶつかる可能性があるので、使用しないで欲しいと制限されることがあります。


これを選んだら、誰でもOKってものが無いんだよね
さらに、カメラのメーカーや仕様が違うと、似たような性能のレンズでも付けられないという特徴もあります。
レンズはマウントがくせ者
レンズが交換できるカメラは、メーカーがカメラごとに設定している、接続マウントが対応しているレンズを選ばなければいけません。マウントが違うと、カメラが動かなくなり写せません。カメラ本体がたくさん売れている機種じゃないと、その分、選べる対応レンズが売れる可能性が低くなるので、発売されにくくなります。
マウントアダプターという、違うマウントをつないでくれる魔法のアダプター? が通販などで売られていますが、実際は撮れなかった、動作しなかった、連写できなかったということが多いので買わないようにしましょう。


カメラやレンズの機能が上がって、良いものができると、規格が変わるんだよね
パソコンやスマホでいう、OSが変わるのと近い感覚かも!
レンズは中古流通も盛んで、意外と高値で使わなくなったレンズが売れたりします。例えば、こんなレンズを買ってくれる会社があります。
カメラ・レンズの買取大手!




検索してもよく出てくる、福ちゃんだね!


2024年は人気のあるメーカーのレンズだと、下取り価格も値上がり傾向だったよ!
中古レンズを買うときは、不確実性もあります。保証期間が短いので、使い慣れてきた頃に出てくる不具合があるときは、補償期間切れで自己責任になるときもあります。初心者の間は、保証期間が長い新品を店頭やECで買っておいた方が安心です。
3.連写性能の高さ
ミラーレス一眼カメラは、連写性能を上げているものもあります。オートフォーカスも、高速撮影に付いていける速度を確保していないと難しいので、高速連写に特徴を振っていないモデルもあります。バスケの撮影であれば、連写製のは10コマ/秒程度の性能があれば十分です。一桁台であれば、物足りないです。40コマ/秒とか連写コマ数が多いカメラは、グラビア写真を撮る人向けかも髪のなびき方とかを捉えたい場合なので、バスケには要らないしね!
2024年時点のメーカー別の傾向を、僕の個人的な感想で書きます。先行しているキヤノン・ソニーはある程度の価格帯以上だと、スポーツ撮影が得意。他メーカーは発展途上で、バスケ撮影では、仕上がりがイマイチな印象があります。
では、初心者におすすめのミラーレス一眼カメラを見ていきましょう。
初心者におすすめのミラーレス一眼カメラ【2024年11月版】
最初に気にするのは長さ
バスケ撮影の場合、カメラとレンズを合わせた撮影するときの全長が25センチぐらいが良いバランスです。取り回しも良いし、前の列のお客の頭にも当たりにくいです。
次に、オートフォーカス&連写性能
動くものを撮るのが強いか、お子さんやペットの追随か、プロスポーツでもOKかを見ます。
レンタルもおすすめ
購入する前に、レンタルショップでカメラとレンズを借りてバスケ撮影を試すのは試すのも良いです。高価な買物なので、慎重な判断をするのに良い選択です。
1-1. キヤノン製コンビ
キヤノンのカメラ、R10はバスケ撮影の初心者に向いています。オートフォーカスの追随が速く、写真の失敗が少なくなります。おすすめなカメラとレンズの組み合わせは、以下です。 僕も、このカメラとレンズの組み合わせで撮っています。簡単な主要スペック表を載せておきますね。メーカーのHPを参照しています。 ソニーのカメラも初心者向けに人気です。オートフォーカスの速さと瞳AFが特徴です。この上位のフルサイズカメラα7ⅲを4年ほど使っていましたが、α6700も撮りたい対象のAF追随が速いです。ただ、ソニー製のレンズは高級な単焦点レンズを買うまで、被写体ブレが大きかったです。今、買うのであれば、下記に挙げたタムロン製のレンズが向いています。 カメラ レンズ レンズのメーカーがソニーじゃ無いけど、対応マウントが同じなので撮影ができます。少し連写速度がゆっくりな感覚だけど、十分な使い勝手です。 カメラもレンズも初心者向きなので、センサーサイズがASP-C、レンズは少し良いものを使ってフルサイズ対応、手ブレ補正機構を備えたものを選んでいます。簡単な主要スペック表を載せておきますね。 サンロッカーズ渋谷は、撮影時の全長を20センチ以下に規制しています。なお、実際に観戦してみると分かりますが、2階席は前後幅が短いものの、1階席は余裕があります。階によって規制全長を変えるなど、柔軟な対応を求めたいところです。 この規制がある場合、初心者向けのカメラ、レンズでも選べるものがほとんど無くなります。もちろん、撮れる写真の品質も落ちます。無理くり選んだ組み合わせが以下です。 レンズは、キットレンズになります。カメラとセット販売もされています。カメラは先ほど紹介したので、レンズだけ主要スペック表を載せておきますね。ASP-Cサイズ、マウントRF-Sに対応のカメラに使うことができます。 他のチームでも、例えばシーホース三河は全長30センチ以内と決めていますが、同25センチあれば十分なバランスなので、影響はありません。サンロッカーズ渋谷は、2026-27シーズン開始のBリーグプレミアから、ホームアリーナをトヨタアリーナ東京(略称TAT)に移す予定です。規制の長さが緩くなることを期待します。 カメラなんて分からないな、専門家に聞こう カメラ量販店やショールームで実物を見て、重さやサイズ感を確かめて、試写してみるのも良い体験です。販売店は明るいですが、バスケは光が少ない状況で撮ります。 コートは明るいんだけどね 売場に居る説明員の方は持っている知識から考えられることをアドバイスしてくれますが、僕が説明を受けた経験上、9割程度は方向性がズレています。僕らは光の少ない状態で試合をする選手も撮りたいけど、チア、マスコット、コーチングスタッフの表情も撮りたいのです。 ここでは、バスケ撮影のカメラ選びで大事なポイントを以下の5つに絞って順に解説します。 価格ドットコム、ヨドバシカメラ、ビックカメラなどの通販サイトでおおよその予算を立てて、いくらまでが許容範囲か自分で決めておきます。意外と高くて、スマホ2ー3台分の価格になることもあります。この予算なら、出せる? 厳しい? 予算を決めずに売り場で説明を受けるのは良くないですよ。 スナップ写真だと15万円もかからないけど、バスケ撮影だと10万円以上高くなるんだよね レンズ、高いよね ここで妥協すると、満足できる写真が撮れなくてすぐに辞めちゃうんだよね https://dc.watch.impress.co.jp/docs/column/ml/1186808.html APS-Cより大きなサイズが、バスケ撮影におすすめのセンサーサイズです。初心者なら、APS-Cの一択です。 APS-Cより少し小さな、マイクロフォーサーズという規格もあります。僕も使ってみたことがありますが、どうも光を取り込むのが苦手なようで映像が暗く、バスケ向きじゃない印象がありました。 マイクロフォーサーズは徐々にメーカーが撤退しているね、レンズの種類も少ないよ バスケは動く選手やマスコット、チアを撮ることがほとんど。したがって、被写体を捉えて焦点を合わせてくれるAF(オートフォーカス)の性能は重要です。バスケ撮影では、「位相差AF」が必須です。 位相差AFの説明→https://www.itmedia.co.jp/dc/articles/1009/14/news026.html 加えて、瞳AFや人物AFを採用している機種であれば、撮影が楽になります。被写体の瞳や人物を捉えて追いかけてくれるので、シャッターを半押ししている間、ずっと焦点を離しません。 ミラーレス一眼カメラを買って、撮るときに初めてびっくりするのがオートフォーカスだよね! スマホと比べて全然精度が高いからね! なお、コンパクトデジカメが採用することが多い、コントラストAFは静止画を撮るときに効果が高く、バスケ撮影では被写体が動いていること多いので、効果を発揮しづらいです。 上の3点を軸に、さらに金銭的な余裕があるようなら手ブレ補正機構の充実を図っていくと良いです。 ここで覚えないといけないのが、手ブレ補正の単位「段」とは何の意味か。簡単に説明すると、「段」分遅いシャッタースピードで撮っても、手ブレが起こりにくくなることを示します。 手ブレ補正機構は、カメラ本体にもレンズにもを入れることができます。バスケ撮影の場合は、一脚・三脚の使用が他のお客に当たる危険があるため禁止になっているので、レンズが上下に手ブレすることが多いです。したがって、レンズ内に手ブレ補正機構があると、効果が大きいです。 バスケの場合、被写体までの距離が100メートルも無いので、レンズ内に手ブレ補正機構が4−5段もあれば十分です。 ソニーは特殊で、カメラ本体でなるべく手ブレ補正を抑える方針にしているね レンズの手ブレ補正機構を省いているものもあるね 個人的に、ソニーのミラーレス一眼カメラ(フルサイズ機)を使っていたときは、カメラの手ブレ補正付き、レンズはフルサイズ対応・手ブレ補正機構無しでしたが被写体ブレの失敗写真が2−3割程度出ました。キヤノンのミラーレス一眼カメラ(APS-C機)に買い換えたところ、レンズのみに手ブレ補正機構が載った組み合わせで撮っていますが、失敗写真がほぼ無くなりました。少しだけ、キヤノンの方がバスケ撮影に向いているのかなと捉えています。 時期が経っている分、撮影に慣れてきたこともあると思うよ あなたが小さなお子さんと住んでいる場合、長期保証に加入した方が良いです。気がついたら、カメラやレンズを落として、割ってくれます。生活が破綻するほどの大きな被害じゃ無いけど、イタズラを繰り返す確率の方が高いでしょう。 子どもが家の中で何も言わなくなったときは、イタズラをされてるサインだよ! なお、家族のイタズラの場合は保証対象外になることもあるので、よく規約を読んでおきましょう。 子どもを怒ったところで、泣かれておしまいだからね 撮影に慣れてくると、次のステップに進みたくなります。この道でステップアップすると、道を踏み外すことが少なくなります。気持ちが大きくなって、余計なものを買わないようにしましょうね。 レンズを交換して、どうしても不足する部分があれば、カメラ本体を買い換えするのが一般的な流れです。レンズは、より良い写真を撮るために、以下の方向にステップアップします。 バスケ撮影では、大三元レンズは全長が長い+重量が1キロオーバーと重いので選ぶのはNGです。大三元とは、どれだけズームしても、F2.8と明るい画像が撮れる高額のレンズです。プロのスポーツカメラマンが使っていることが多いですね。 例えば、メーカーが販売している大三元レンズの型番は以下の通り。 キヤノン → RF70-200mm F2.8 L IS USM ※ソニー製のFE 70-200mm F2.8 GM OSSは、インナーズームといって、どれだけズームしても全長が変わらない仕組みになっています。しかし、どの大三元レンズも重いです。ボールや選手の行方を追って、素早くカメラとレンズを動かせる体力と技量が無い方にはおすすめしません。 客席の1列目で使っても、試合の邪魔になる取り回しの悪さなので、慣れないお客は使わない方が良いよ! カメラは以下の方向でステップアップします。高精細な写真を撮れるようになります。 価格が上がると、いろんな装備も付いてくるよ。その分、本体の重さも上がるけどね スマホのカメラも進化を重ね、一眼カメラに肉薄しようと頑張っています。でも、少ない枚数を撮るのであれば良いけど、本格的なカメラのように長い時間の撮影や連写に向きません。SNSなどで共有する写真や動画を撮るぐらいでしょうね。 スマホのカメラは、画像処理エンジン、つまりスマホ内でなるべく見栄え良く処理する機能の進化が大きいです。撮影しているとバッテリーの消費量が多いようです。でも、充電しながら撮るのは、スマホに負担をかけるのでやめましょう。 スマホで撮影していると、高温なのでスマホを冷ましてくださいって警告が出たことがあるよ バスケは本格的なカメラ、ミラーレス一眼カメラで撮った方が良いものが残せます。扱いに慣れると、失敗が少ないです。 デジタルカメラの中で、ミラーレス一眼カメラと別のカテゴリーで似たようなものがあります。 × コンパクトデジタルカメラ 静止画に強く、バスケ撮影には弱い では、良いバスケ観戦ライフを!カメラ
レンズ
1-2.ソニーのカメラが好きなら
2.青山学院記念館およびサンロッカーズ渋谷のホームゲーム(全長20センチ規制)
カメラ
レンズ
店員の誘導に弱い方のための解説
1.予算
2.センサーサイズ
センサーサイズは、カメラが映像を捉えるセンサー部の大きさ。センサーサイズが大きいほど、カメラが作る映像ファイルの容量が大きくなります。3.AF・瞳AF
4.手ブレ補正機構があると心強い
その場合は他社と比べてレンズが割安だよね5.長期保証の要・不要
子どもの前では、カメラを取り扱わないことの方が大事かもしれません。今後のステップアップはこの道で!
レンズ
ソニー → FE 70-200mm F2.8 GM OSSカメラ本体
スマホも頑張っているけど
まとめ
最後に注意
これらは、バスケ撮影におすすめしません。
ご注意を!
× ネオ一眼デジタルカメラ レンズが交換できない
× 一眼レフデジタルカメラ 本体が大きく、15万円未満の廉価製品だと連写性能が弱い傾向があり。15年前なら最先端でした。